なぜ会計学科?高校生におすすめの志望理由の作り方

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はじめに:「会計学科に行きたいけど、理由が漠然としている」あなたへ

会計学科を志望しているのに、いざ志望理由書を書こうとすると「数字が得意だから」「将来は税理士になりたいから」しか思い浮かばない——そんな高校生は多いのではないだろうか。

しかし、大学の入試担当者が読みたいのは、「この学生がなぜ会計を学ぶ必要があるのか」という一貫したストーリーだ。漠然とした動機のまま提出された志望理由書は、どれほど字数を埋めても説得力を持たない。

本記事では、総合型選抜(AO入試)対策の現場での経験をもとに、会計学科の志望理由を「自分だけのストーリー」として組み立てるための実践的なポイントを5つに絞って解説する。具体的な文例も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。


ポイント① 「数字が得意」で終わらせない:会計学の本質を理解してから書く

対象読者: 志望理由書を初めて書く高校生 / 難易度:★☆☆

会計学科の志望理由として最も多く見られるのが「数字が好きだから」「簿記が得意だから」という書き出しだ。もちろん間違いではないが、それだけでは数学科や情報学科との違いを説明できない。

会計学は単なる「計算の学問」ではない。企業・行政・NPOのあらゆる組織が「何にお金を使い、何を生み出したか」を社会に対して説明するための言語体系だ。財務諸表は、経営判断・投資判断・政策立案の根拠となる。2024年度から上場企業に義務化されたサステナビリティ情報の開示(IFRS S1・S2基準)など、会計の領域は今まさに拡張している(金融庁、2024年)。

志望理由には「会計学のどの側面に関心を持ったのか」を具体的に盛り込むことで、学問への理解度と本気度が伝わる。

みおさん(編集部)のコメント 「私が総合型選抜を受けたとき、面接で『会計学の魅力は何ですか?』と聞かれて答えられなかったことがあったので、学問の本質を自分の言葉で説明できる準備が絶対に必要だと感じました!」

はるかさん(編集長)のコメント 「実際に支援した大学の入試担当者から『会計=資格取得の手段という志望動機は評価しにくい』と聞いており、学問そのものへの関心を示せる志願者は圧倒的に少数派で目立ちます!」


ポイント② 「きっかけ」を具体的なエピソードで語る

対象読者: 志望理由に個性が出せていないと感じている高校生 / 難易度:★☆☆

会計学科に興味を持った「きっかけ」は、志望理由の核になる部分だ。ここが抽象的であるほど、審査担当者の印象には残らない。

きっかけになり得る体験は、案外身近なところにある。

  • 家族が個人事業主・中小企業経営者で、確定申告の書類を手伝ったことがある
  • 簿記の授業で損益計算書を読んだとき、企業経営の全体像が見えた気がした
  • 好きな企業の有価証券報告書を読んで、売上と利益の違いに驚いた
  • ニュースで「粉飾決算」「不正会計」の問題を知り、会計の社会的役割に関心を持った

大切なのは「いつ・どこで・何をしたとき、どう感じたか」という一次体験の粒度だ。「ニュースを見て興味を持った」ではなく、「〇〇社の粉飾決算報道を見て、なぜ監査が機能しなかったのかを調べるうちに、監査論という学問の存在を知った」という水準まで具体化できると、志望理由書として独自性が生まれる。

みおさん(編集部)のコメント 「私の友人は、アルバイト先の小さな飲食店が閉店したのをきっかけに経営と会計の関係に興味を持ったと書いたら、面接でもそこから話が広がったと言っていました!」


ポイント③ 志望校の「学科の特色」と自分の目標を結びつける

対象読者: 学校名を変えれば使い回せる志望理由になっている高校生 / 難易度:★★☆

「どの大学でも通用する志望理由」は、審査担当者にとって最も評価しにくい文章だ。会計学科は多くの大学に設置されているが、カリキュラムの設計・研究の強み・資格取得支援の体制は大学によって大きく異なる。

志望校調査でチェックすべき主な軸を以下に示す。

確認ポイント 調べ方
専任教員の研究領域 大学公式サイトの教員紹介ページ
公認会計士・税理士試験の合格実績 大学公式サイト・パンフレット
簿記検定の取得支援制度 オープンキャンパス・入試相談会
実務家教員・インターン連携の有無 シラバス・カリキュラム表
演習・ゼミのテーマ 在学生ブログ・大学SNS

調査した内容は「〇〇教授のガバナンス論の研究に関心があり、3年次からそのゼミで学びたい」という形で、具体的な学びのビジョンとして志望理由書に組み込む。

はるかさん(編集長)のコメント 「実際に支援した大学の担当者は、出願書類でゼミ名や教員名を挙げている志願者ほどオープンキャンパスや説明会に参加している傾向があり、入学後の定着率も高いと話していました!」

けんさん(副編集長)のコメント 「大学のWebサイトにシラバスが公開されている場合、科目の概要や参考文献まで読んでおくと志望理由書と面接の両方で圧倒的に深い回答ができます!」


ポイント④ 将来のキャリアビジョンを「職種名」ではなく「貢献イメージ」で語る

対象読者: 「公認会計士になりたい」と書いたら終わりにしてしまっている高校生 / 難易度:★★☆

「将来は公認会計士になりたいです」という一文は、志望理由書でよく見られる。しかし、これだけでは「なぜ会計士なのか」「会計士として何をしたいのか」が伝わらない。

職種名ではなく、「誰に・どんな価値を・どう届けたいのか」という貢献イメージを書くことで、志望理由書に深みが出る。

職種名で終わる例(NG)

「将来は公認会計士の資格を取得し、会計の専門家として働きたいと思っています。」

貢献イメージで語る例(OK)

「中小企業の経営者が財務状況を正確に把握できず、判断が遅れて廃業するケースが年間数万件にのぼると言われている。会計の専門知識を持つ人間として、そうした企業の経営改善に伴走できる存在になりたいと考えている。そのために、まず公認会計士資格を取得し、実務経験を積みたい。」

中小企業庁の「2023年版中小企業白書」によると、休廃業・解散した企業の経営者の多くが「財務・経理に関する知識不足」を課題として挙げているとされている。こうした一次データを引用できると、志望理由書の説得力はさらに増す。

はるかさん(編集長)のコメント 「入試担当者が見たいのは資格の名前ではなく、その学生が大学4年間をどう過ごし、社会にどう出ていくかという具体的なイメージです!」


ポイント⑤ 公認会計士・税理士だけじゃない:多様なキャリアパスを知っておく

対象読者: 会計学科のキャリア選択肢をまだ把握していない高校生 / 難易度:★☆☆

会計学科=資格取得、というイメージが強いが、実際の就職先は資格職に限らない。キャリアの選択肢の広さを知ることで、自分の志望動機をより多角的に組み立てられる。

会計学科出身者の代表的なキャリアパスは以下のとおりだ。

  • 公認会計士・税理士:財務諸表監査、税務申告、コンサルティング
  • 経理・財務職(一般企業):上場企業・中小企業・スタートアップの内部経理
  • コンサルタント(FAS):M&A、企業再生、デューデリジェンス
  • 公務員(財務・会計系):国税専門官、地方自治体の財政部門
  • 金融機関:銀行の融資審査、証券アナリスト、保険の資産運用
  • NPO・NGO:非営利組織の財務透明性確保、ガバナンス支援

リクルート進学総研「大学学部系統別就職動向」(2023年度)によると、商学・会計系学部出身者の就職先は金融業・サービス業・製造業に分散しており、資格職への進路は全体の2〜3割程度にとどまるとされている。

自分がどのキャリアに向かいたいのかを整理したうえで、「そのためになぜ会計学を学ぶ必要があるのか」を志望理由書に組み込むことで、オリジナリティが生まれる。

けんさん(副編集長)のコメント 「Webマーケッターの視点からも、マーケティング予算の配分や広告ROIの評価に会計・財務の知識は直結しており、会計学科出身者の活躍の場は想像以上に広いです!」

みおさん(編集部)のコメント 「私の先輩はNPOの財務担当になりたいと書いたら、『社会課題と会計を結びつける視点が新鮮だった』と面接でほめられたと話していました!」


【文例】会計学科 志望理由書サンプル(400字程度)

以下は、上記のポイントを踏まえた文例だ。あくまで参考として、自分のエピソードに置き換えて使ってほしい。


私が会計学を志望するきっかけは、父が経営する小さな飲食店の廃業だった。店を閉める直前、父が「売上はあったのにどこでお金が消えたかわからない」とつぶやいたことが強く印象に残っている。その言葉から、財務状況の可視化が経営判断にどれほど重要かを実感し、会計という学問に関心を持つようになった。

高校では日本商工会議所主催の簿記検定2級を取得し、損益計算書と貸借対照表の構造を学んだ。しかし授業を通じて、数字の「作り方」だけでなく、それをどう「読み、使うか」という会計情報の活用方法にこそ興味があると気づいた。

貴学会計学科では、○○教授の管理会計論ゼミで、企業内部の意思決定に会計情報がどう活用されるかを研究したい。将来は、財務情報を武器に中小企業の経営改善を支援できるコンサルタントとして、倒産する企業を一社でも減らすことに貢献したい。


まとめ:会計学科の志望理由は「ストーリーの一貫性」で差がつく

本記事では、会計学科の志望理由を組み立てる5つのポイントを解説した。

ポイント 要点
① 会計学の本質を理解する 「数字が得意」で終わらせず、学問への関心を示す
② きっかけを具体的に語る 一次体験のエピソードを「いつ・何を・どう感じたか」で語る
③ 志望校の特色と結びつける 「どこでも使える」志望理由はマイナス評価になりうる
④ 貢献イメージで語る 職種名ではなく「誰に・何を」届けたいかを明示する
⑤ キャリアの幅を知る 資格職以外の選択肢も把握したうえで方向性を語る

総合型選抜で会計学科を目指す高校生には、まずポイント①と②を徹底して自分の体験と結びつけることから始めることをすすめる。書類選考を突破できているのに面接で落ちているという高校生には、ポイント③と④を重点的に見直してみるとよいだろう。

みおさん(編集部)のコメント 「志望理由書は『自分のストーリーを言語化する練習』だと思うと、書くのが少し楽しくなりますよ!」


本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。記事内の統計データは各出典の公表時点における情報をもとにしている。最新情報は各機関の公式サイトで確認することをすすめる。

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