経済学部・経営学部の志望理由の作り方|2つの違いから合格する書き方まで解説

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はじめに:経済学部と経営学部の違いを説明できないまま志望理由を書く人が多い

経済学部・経営学部の志望理由書でもっとも多い失敗が「経済学部と経営学部の違いを理解しないまま書いてしまう」ことだ。両者は名前が似ているため混同されやすいが、学ぶ内容も問いの方向性も大きく異なる。

審査担当者が志望理由書で最初に確認するのは「この受験生は経済学部と経営学部の違いを理解したうえで志望しているか」だとされている。この違いを語れない志望理由書は、どんな熱量があっても「学部研究が不足している」と映ってしまうとされている。

本記事では、まず2つの学部の違いを整理したうえで、それぞれの志望理由を合格水準に引き上げる5つのポイントを解説する。


ポイント① 経済学部と経営学部の違いを正確に理解する

対象読者: 志望理由書を初めて書く高校生 / 難易度:★☆☆ / こんな課題を持つ人に:2つの学部の違いがわからない

経済学部と経営学部の違いは「視点の大きさ」で整理すると理解しやすいとされている。

比較軸 経済学部 経営学部
視点 社会全体・市場・国家という「マクロ」な視点 企業・組織という「ミクロ」な視点
問いの方向 「社会の仕組みはなぜこうなるのか」を理論で解明 「組織をどうすればうまく動かせるか」を実践的に解決
主な学問 ミクロ・マクロ経済学・計量経済学・財政学 経営戦略・マーケティング・組織論・会計
思考のスタイル 理論的・分析的 実践的・問題解決的

経済学部は「なぜ物価が上がるのか」「なぜ格差が生まれるのか」といった社会全体の仕組みを理論とデータで解明する学問だとされている。一方、経営学部は「なぜこの企業は成功したのか」「どうすれば組織が機能するのか」という企業・組織の課題解決を扱う学問だとされている。

この違いを志望理由書で示せると、審査担当者に「学部をきちんと理解している」という印象を与えられる。

みおさん(編集部)のコメント 「先輩が『経済か経営か迷った末になぜ経済を選んだか』を正直に書いたら、違いを理解している証拠として評価されたと言っていて、迷ったプロセスこそアピールになると実感しました!」

はるかさん(編集長)のコメント 「実際に支援した大学の入試担当者から、経済学部と経営学部の違いを自分の言葉で説明できる受験生は少数派で、そこを語れるだけで書類審査の印象が大きく変わると共通して聞いています!」


ポイント② 体験を「学問的な問い」に変換する

対象読者: 書き出しが他の受験生と同じになってしまう高校生 / 難易度:★☆☆ / こんな課題を持つ人に:エピソードはあるが深掘りできていない

経済学部・経営学部の志望理由書では「身近な体験をどんな学問的な問いに変換できるか」が評価の鍵だ。

たとえば「地元の商店街がシャッター街になっていく」という地域活性化への関心を例に取ると、経済学部と経営学部では問いの立て方が変わってくる。

学部 同じ体験からの問いの立て方
経済学部志望なら 「なぜ地方は人口流出と経済停滞の悪循環に陥るのか——地域経済の構造と政策を理論・データで解明したい」
経営学部志望なら 「なぜ魅力的な地域資源があるのに事業として成立しないのか——地域ブランディングと事業設計を実践的に研究したい」

同じ「地元を活性化したい」という思いでも、「社会の仕組みを解明したい」なら経済学部、「具体的な事業として解決したい」なら経営学部、という形で問いの方向が分かれる。この変換ができていると、なぜその学部なのかが自然と説明できるとされている。

変換の具体例

体験段階(NG) 問いへの変換(改善)
「ニュースを見て経済に興味を持った」 「なぜ同じ政策でも国によって効果が違うのか——経済政策の効果を計量的に分析したい(経済学部)」
「起業に興味がある」 「なぜ優れた商品があっても倒産する企業があるのか——経営戦略と組織の関係を研究したい(経営学部)」
「地元を盛り上げたい」 「なぜ補助金があっても地域経済が回復しないのか——地域経済政策の有効性を検証したい(経済学部)」

みおさん(編集部)のコメント 「地元の祭りの参加者が減っている現象から、友人は『なぜ地域コミュニティの経済的つながりが弱まるのか』という経済学的な問いに変換して、面接で深い議論になったと言っていました!」


ポイント③ 志望校の「ゼミ・教員・カリキュラム」を調べて自分の問いと結びつける

対象読者: どの大学にも使える志望理由になっている高校生 / 難易度:★★☆ / こんな課題を持つ人に:志望校への解像度が低い

経済学部・経営学部は多くの大学に設置されているが、研究の重点・教員の専門は大学によって大きく異なる。「経済学を学びたい」「経営を学びたい」だけではどの大学にも使える汎用文になってしまうため、審査担当者に「本当にうちを選んでいる」という確信を与えられない。

確認ポイント 調べ方
専任教員の研究テーマ(地域経済・財政・マーケ・組織論等) 大学公式サイト・researchmap
ゼミ・演習で扱うテーマと地域連携の有無 公式シラバス・大学広報誌
産学連携・フィールドワーク・データ分析の充実度 大学プレスリリース
卒業生の主な進路(公務員・金融・コンサル等) 大学公式サイトの就職実績ページ

「○○教授の地域経済学ゼミで、過疎地域の経済再生における公共投資の効果を計量分析で研究したい」という形で、教員名・ゼミ名・研究テーマまで言及できると、審査担当者に「本気で調べている」という確信を与えるとされている。

けんさん(副編集長)のコメント 「researchmapで教員の研究テーマを確認すると、その大学が地域経済・財政・マーケのどれに強いかが見えてきます。自分の問いと一致する研究室を見つけると志望理由の説得力が一段上がります!」


ポイント④ キャリアビジョンを「3点セット」で語る

対象読者: 将来像が漠然としている高校生 / 難易度:★★☆ / こんな課題を持つ人に:キャリアイメージが曖昧

「公務員になりたい」「企業で働きたい」という職種名だけで止まると評価の根拠が見えない。「誰の・どんな課題に・どんな学問的アプローチで取り組むか」を3点セットで語ることが重要だ。

曖昧な回答(NG) 3点セットに変換(改善)
「地元の役所で働きたい」 「地方自治体の政策担当として、地域経済データの分析に基づいた効果的な産業振興策を立案したい(経済学部)」
「起業したい」 「地域の伝統産業に対して、マーケティングとブランディングの知識で新たな販路を開拓する事業を起こしたい(経営学部)」
「コンサルタントになりたい」 「中小企業の経営課題に対して、財務分析と経営戦略の知識で事業再生を支援するコンサルタントになりたい(経営学部)」

はるかさん(編集長)のコメント 「経済・経営系の面接で評価されるのは、学部での学びとキャリアが一本の線でつながっている受験生で、職種名だけでなく誰のどんな課題に取り組むかを語れる学生が印象に残ると複数の担当者から聞いています!」


ポイント⑤ NGパターンと高評価を受ける表現の違いを知る

対象読者: 一度書いたが手応えがなかった高校生 / 難易度:★☆☆ / こんな課題を持つ人に:何が問題かわからない

経済学部・経営学部の志望理由書に繰り返し見られるNGパターンを整理する。

NGパターン 問題点 改善の方向性
「経済に興味があるから」のみ 経営学部にも使えてしまう・問いがない 「社会の仕組みのどこを・なぜ解明したいか」を語る
「経営を学びたいから」のみ 経済学部との区別がつかない 「組織のどんな課題を・どう解決したいか」を語る
「将来お金に困らない仕事に就きたい」 学びへの関心が伝わらない 「どんな経済・経営の問いに取り組みたいか」に転換する
「地元を盛り上げたい」で止まる 思いは伝わるが学問との接続がない 「地域のどんな問題を・どの学問でどう解決するか」を具体化する
「貴学の充実した環境に惹かれた」 どこでも使える汎用文 教員名・ゼミ名・具体的なプログラムへの言及に変える

特に「地域活性化に貢献したい」という志望理由はよく見られるが、地元の具体的な問題(商店街の衰退・空き家・後継者不足など)を挙げたうえで「経済学・経営学のどの知識でどう解決するか」まで言語化しないと、思いだけが先行した印象になるとされている。


【文例】志望理由書サンプル(地域活性化×経済学部・400字程度)


私が経済学部を志望するきっかけは、生まれ育った地方都市の商店街が10年でほぼシャッター街になった現実を目の当たりにしたことだ。かつて賑わっていた通りから次々と店が消え、若者は都市部に流出していく。なぜ魅力ある地域資源があるのに経済の悪循環が止まらないのか——この問いが私を経済学へと導いた。

独学で地域経済の入門書を読み進める中で、人口流出・消費縮小・産業衰退が連鎖する構造や、公共投資・産業政策の効果という論点に出会い、感情論ではなくデータと理論で地域問題を分析したいという確信に変わった。経営学のように一企業の成功を扱うより、地域全体の経済構造を解明したいと思ったことが、経営学部ではなく経済学部を選んだ理由だ。

貴学経済学部の○○教授の地域経済学ゼミで、地方の産業振興策の効果を計量的に分析する研究を行いたい。将来は地方自治体の政策担当として、データに基づく地域経済政策の立案に携わりたいと考えている。


まとめ:経済学部・経営学部の志望理由は「2つの違い」と「問いの方向性」で差がつく

ポイント 要点
① 2つの学部の違いを理解する 経済学部はマクロな仕組み・経営学部はミクロな組織課題
② 体験を問いに変換する 同じ体験でも経済学的・経営学的に問いの方向を分ける
③ 志望校を具体的に調べる 教員・ゼミ・カリキュラムを調べ「この大学でなければならない理由」を作る
④ キャリアを3点セットで 「誰の・どんな課題に・どんな手法で」を明示する
⑤ NGパターンを点検する 学部の区別がつかない表現・思いだけの記述を排除する

経済学部・経営学部の志望理由書の核心は「自分の関心が社会全体の仕組みに向かうのか、企業・組織の課題解決に向かうのか」を見極めることだ。この方向性が定まれば、なぜその学部なのかが自然と説明でき、説得力のある志望理由が生まれてくるはずだ。


本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。面接・志望理由書の評価基準は大学・学科によって異なる。最新情報は各大学の募集要項・入試説明会で確認することをすすめる。

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