経営学に強い国立大学14選|「どこが強いか」より「自分に合うか」で選ぶための比較ガイド【大学選び】

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【担当選出メモ】 カテゴリ「Z世代・学生行動分析」「大学選び」に該当。みおさん(現役大学生・受験生目線)を優先担当、けんさん(データ・情報整理)を補佐、はるかさん(大学広報・入試視点)を補完として配置する。


はじめに|「経営学に強い大学」を探している受験生が見落としがちなこと

「経営学が学べる国立大学に行きたい」と思っている受験生の多くが、最初に偏差値ランキングを調べる。しかし偏差値は「入学難易度」であって、「経営学の教育の質」や「自分のキャリアとの相性」とは別の指標だ。

国立大学の経営学系学部には大きく2つのタイプがある。独立した経営学部・商学部として設置されているケースと、経済学部の中に経営学科・経営学プログラムとして設置されているケースだ。この違いは履修できる科目の幅、ゼミの専門性、就職先の傾向にまで影響する。

リクルート進学総研「進学センサス2023」によれば、大学選択の決め手として「学べる内容・カリキュラム」を挙げた高校生は63.2%にのぼるとされている。本記事では、経営学に強い国立大学14校を紹介しながら、「自分に合う経営学の学び方」を見極めるための3つの軸を合わせて解説する。


まず整理|経営学を選ぶ「3つの軸」

14校を見る前に、自分の選択軸を言語化しておく。この3軸で大学を比べると、同じ「経営学が強い」という評価でもまったく異なる特徴が見えてくる。

見るポイント 向いている人
① 専門特化 vs 幅広く学ぶ 経営学部として独立しているか、経済学・法学と融合しているか 経営に絞りたい vs 複合的な視点を持ちたい
② 理論重視 vs 実践重視 研究・学術に強みがあるか、企業連携・インターンが充実しているか 院進・研究職志望 vs 就職・起業を早期から意識
③ 立地・規模 都市部アクセスとキャリア連動性、地域産業との連携 就活・インターンを在学中から動きたい人 vs 地域密着のフィールドで学びたい人

みおさんのコメント

先輩が「経営学部と思って入ったら経済学の授業が多くて戸惑った」と言っていました、入学前に学部の構成をシラバスで確認するのは必須です!


独立した経営学部・商学部を持つ国立大学

一橋大学 商学部(東京都国立市)

国立大学の中で、商学・経営学の専門教育として最も歴史が長い学部の一つだ。経営戦略・会計学・マーケティング・ファイナンスと、商学領域を広くカバーしており、スタートアップ・IPO関連の特別講義や企業との連携プログラムも設置されているとされている。

JR国立駅から徒歩約10分というアクセスで、都心から30〜40分圏内にある。経済界・金融業界への就職実績が際立っており、③立地・キャリア連動性の軸でも高く評価されやすい大学だ。経営学を専門として深く掘り下げたい受験生にとって、国立大学の中で真っ先に候補に挙がる存在といえる。


神戸大学 経営学部(兵庫県神戸市)

日本の経営学部として歴史が長く、関西経済界との結びつきが強い。「経営データ科学特別学修プログラム」を設置しており、ビッグデータを活用した経営分析のスキルを正課の中で学べる点が他校との差別化になっているとされている。

②理論重視 vs 実践重視の軸では、データサイエンスと経営の融合という現代的な実践志向が明確だ。神戸・大阪エリアの企業群へのアクセスも良く、インターン・就活の動きやすさも評価されやすい。


横浜国立大学 経営学部(神奈川県横浜市)

首都圏の国立大学として経営学部が独立設置されており、データサイエンスとビジネスの融合、国際ビジネスへのキャリアを意識したカリキュラムが充実しているとされている。横浜・東京エリアのビジネス中心地へのアクセスが良く、③立地・キャリア連動性の観点で首都圏志望の受験生に選ばれやすい。

実務経験を持つ教員による講義や企業連携プログラムが設置されており、②の実践重視の軸でも一定の評価を持つ。


はるかさんのコメント

独立した経営学部を持つ国立大学は全国でも数が限られており、商学・経営に特化したカリキュラムを求める受験生には明確な候補群です!


経済学部内に経営学科・プログラムを持つ有力国立大学

大阪大学 経済学部(大阪府豊中市)

経済学と経営学の両方を体系的に学べる学部構成で、企業連携プロジェクトやインターンシップの機会が豊富とされている。大阪・関西の経済圏への近さは、③キャリア連動性の面で強みだ。

研究環境の充実度も高く、大学院進学を見据えた学生にとっても選択肢に入りやすい。①の軸では経済学との融合型だが、経営学関連のゼミも充実しているとされている。


名古屋大学 経済学部 経営学科(愛知県名古屋市)

トヨタをはじめとする製造業・グローバル企業が集積する名古屋圏という立地は、経営学を実学として学ぶ環境として独自の強みを持つ。経営戦略・マーケティング・会計・ファイナンスと基本領域をカバーしており、国際交流プログラムも整備されているとされている。

地下鉄名城線「名古屋大学駅」直結という交通利便性と、産業集積地としての名古屋の特性を組み合わせると、②実践重視の軸と③立地の軸が重なる受験生に向いている。


九州大学 経済学部 経済・経営学科(福岡県福岡市)

経済学と経営学を並行して学べる学科構成で、理論と実践のバランスを取りながら経営を探究できるとされている。九州・アジアとのビジネス接点が強く、国際的な視野を持つ人材育成を意識したカリキュラムが特徴だ。留学生が多く在籍しており、グローバルなコミュニケーション環境がある。

福岡市は近年スタートアップ支援に積極的な政令市として知られており、ビジネスの現場に近い環境で学びたい受験生には③の軸でも評価が高い。


東北大学 経済学部(宮城県仙台市)

経済学と経営学を一体化して学ぶという独自の教育方針が特徴だ。多くの大学が両者を分離して教える中、東北大学では統合的なアプローチをとることで、社会と企業の関係を複眼的に捉える視点が養われるとされている。

①の軸では「幅広く学ぶ」タイプに位置し、将来的に経営コンサルタントや政策立案に関心がある受験生に向いている環境といえる。


けんさんのコメント

ウェブ解析士として大学サイトを分析する経験上、大学院・研究室の情報まで公開している大学は教育の透明性が高く、入学後のミスマッチが起きにくい傾向があります!


広島大学 経済学部(広島県東広島市)

経済学と経営学を中心に、人間の行動や社会変化を科学的に探究するという学部の方向性が明確だ。経営戦略・マーケティング・ファイナンス・組織論と経営学の基本領域をカバーしており、東広島市という落ち着いた環境で研究に集中しやすい②理論重視の軸に向いている大学だ。


地域に根ざした実践型の国立大学

埼玉大学 経済学部(埼玉県さいたま市)

「経営イノベーション」「国際ビジネスと社会発展」「経済分析」「法と公共政策」という4つのメジャーから自分の興味に応じて専門を深められる構造が特徴だ。経営イノベーションメジャーでは、経営戦略・組織管理・マーケティング・ファイナンスを学びながら、企業内イノベーションや新しいビジネスモデルの開発に焦点を当てているとされている。

首都圏に位置しながら学費が国立水準という点は、生活コストを意識する受験生にとって現実的な選択肢になりやすい。


新潟大学 経済科学部(新潟県新潟市)

経済学・経営学・学際日本学・地域リーダープログラムの4つのプログラムから構成される。経営学プログラムでは、スタートアップ・地方中小企業の国際化戦略・会計など実務に近いテーマを研究対象にしており、地域産業と連携した学びが特徴とされている。地方創生・中小企業支援への関心がある受験生にとって独自の強みを持つ大学だ。


富山大学 経済学部 経済経営学科(富山県富山市)

2024年4月から従来の3学科を統合した新学科として再編され、経済・経営・法律を横断的に学ぶカリキュラムに刷新された。データサイエンスの素養を養う教育プログラムも組み込まれており、文理融合的な視点でビジネスを捉えたい受験生に向いている。


山口大学 経済学部 経営学科(山口県山口市)

経営学の体系的な学びに加え、法律と経営を組み合わせた「企業法務コース」を設置しており、公務員・企業法務を目指す学生にも対応したカリキュラム設計が特徴だ。①の軸では法学との融合型であり、経営と法律の両方を視野に入れたキャリアを描く受験生に向いている。


香川大学 経済学部 経営システム学科(香川県高松市)

企業経営の基本原理から情報システム・会計・マーケティング・経営戦略まで幅広くカバーしており、地域社会に根ざした実践的な学びを重視している点が特徴だ。四国・瀬戸内エリアの産業と連携した学習機会も持つとされており、地元での就職・地域企業への貢献を視野に入れている受験生に向いている。


大分大学 経済学部 経営システム学科(大分県大分市)

「経営基礎論」「経営行動論」「会計情報論」という3つの柱で経営学を体系的に学ぶ構成が明確だ。キャリアセンターによる1年次からのインターンシップ紹介・キャリアカウンセリング体制が整っており、就職活動を早期から意識したい受験生にとって実践的なサポート環境がある。


みおさんのコメント

地方の国立大学は「地域企業との距離の近さ」が独自の強みで、大手企業のインターンより濃い実務経験を積んでいる先輩も多いと聞きます!


大学の経営学部・学科を選ぶときに確認すべき4つの質問

14校の概要を見た上で、志望校を絞る際に確認すべき点を整理する。

① 学部として独立しているか、経済学部内のプログラムか → シラバスを見て、経営系科目の開講数と専門ゼミの数を確認する。

② 公認会計士・中小企業診断士などの資格取得支援はあるか → 在学中の資格取得を目指すなら、サポート体制の有無が選択に直結する。

③ 企業連携・インターンシップのプログラムはどの学年から始まるか → 早期から実践経験を積みたい受験生は、1〜2年次からの参加が可能かを確認する。

④ 大学院(MBA・経営学研究科)への進学実績はどうか → 学部から院進を視野に入れている場合、研究室・指導教員の情報まで調べておく。


はるかさんのコメント

大学広報の支援現場では、オープンキャンパスでゼミ担当教員に直接話しかけた受験生が入学後のミスマッチをほぼ起こさないという話を繰り返し聞きます!


まとめ|自分の軸で選ぶための整理

本記事で紹介した14校を3軸で整理すると以下のようになる。

経営学を専門として深く掘り下げたい受験生には、独立した経営学部・商学部を持つ一橋大・神戸大・横浜国大が、カリキュラムの専門性という観点から候補の上位に来やすい。

経済学・法学と組み合わせながら経営を学びたい受験生には、東北大・大阪大・名古屋大・九州大の融合型カリキュラムが向いている。

地域産業・中小企業経営・地方創生に関心がある受験生には、新潟大・富山大・山口大・香川大・大分大が、フィールドの近さという点で独自の強みを持っている。

どの大学に進むにせよ、入学前にシラバスと担当教員の研究テーマを調べておくことが、4年間の学びを最大化する上で最も効果的な準備になるだろう。


志望動機.com編集部|みお(現役大学生ライター)・はるか(編集長)・けん(副編集長)

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