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※本記事に記載の各大学の取り組みは公開情報をもとにしており、内容は変更される場合がある。最新情報は各大学の公式サイトで確認してほしい。
はじめに:「SDGsを学べる大学に行きたい」という志望動機をどう深めるか
環境問題・貧困・ジェンダー平等・気候変動——こうした社会課題に関心を持ち「SDGsを学べる大学に進学したい」と考えている高校生は年々増えているのではないだろうか。
国連が2015年に採択したSDGs(持続可能な開発目標)は17のゴールと169のターゲットで構成され、2030年までの達成を掲げている。日本の大学でも研究・教育・キャンパス運営の全方面でSDGsへの取り組みが加速しているとされており、大学選びの一つの軸として「SDGsへの姿勢」を重視する受験生が増えている。
ただし「SDGsに力を入れている大学」と一口に言っても、その内容は大学ごとに大きく異なる。研究特化型・学部教育統合型・地域連携型・キャンパス環境型など、取り組みの重点が異なるため、自分の関心に合った大学を選ぶことが重要だ。
本記事では、SDGsへの取り組みが特色ある大学15校を「取り組みの特徴」と合わせて紹介する。
SDGsで大学を選ぶ3つの視点
紹介に入る前に、SDGsを軸に大学を選ぶ際の3つの視点を整理しておく。
| 視点 | 内容 | チェック方法 |
|---|---|---|
| ① 研究の深さ | SDGs関連分野の研究者・研究プロジェクトが充実しているか | 大学公式サイト・researchmap |
| ② 学部教育との統合 | 授業・カリキュラムにSDGsの視点が組み込まれているか | シラバス・学部紹介ページ |
| ③ 実践・地域連携 | 企業・自治体・地域との連携でSDGsの実践機会があるか | 大学広報誌・プレスリリース |
自分がSDGsの「研究者」を目指すのか、「実践者・ビジネスパーソン」を目指すのかによって、重視すべき視点が変わる。志望動機書では、この視点を明確にしたうえで「なぜその大学でSDGsを学びたいのか」を語ることが評価につながるとされている。
はるかさん(編集長)のコメント 「実際に支援した大学の入試担当者から、SDGsへの関心を志望動機に書く学生は増えているが、大学の具体的な取り組みに言及できている学生はまだ少なく、そこで差がつくと繰り返し聞いています!」
SDGsが学べる大学15選
■ 国立・旧帝大グループ(研究の深さと規模が強み)
① 東京大学
「東京大学未来協創推進本部」のもと、SDGsと方向性が合致する複数の登録プロジェクトを推進している。障害者支援・新エネルギー・共創まちづくり・気候変動科学・グローバル気候力学など、分野横断的な研究体制が特徴だ。学術の最先端からSDGsの課題にアプローチしたい研究志向の学生に向いているとされている。
② 京都大学
長年の学術伝統と国際的な研究ネットワークを活かし、「エコ〜るど京大」という学生・教職員が共同で参加するSDGs・環境活動ネットワークを運営している。自由な学風のもとで学生が主体的にSDGsに関わる文化が醸成されているとされており、研究と学生活動の両面からSDGsに触れられる環境が特徴だ。
③ 東北大学
「持続可能で心豊かな社会の創造」を方針に掲げ、「社会にインパクトある研究」プロジェクト群としてSDGs関連の研究を継続している。SDGs発足以前から社会課題研究に取り組んできた歴史があり、研究の積み重ねと深みが強みとされている。
④ 北海道大学
「接続可能な未来をともにつくる」を掲げ、多様性の尊重・ポストコロナ社会創造をテーマにした取り組みを展開している。気候変動研究・農業・環境報告書の発行など、北海道の自然環境を活かした独自のフィールドリサーチが特徴だとされている。
⑤ 横浜国立大学
先進性・実践性・国際性・開放性を主軸に大学全体でSDGsに取り組んでいる。風力発電を備えた電力システム研究・深海資源探査と環境保全研究・男女共同参画宣言など、工学・理学系の強みを活かしたSDGsへのアプローチが特徴だとされている。
けんさん(副編集長)のコメント 「THE(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)が毎年発表するインパクトランキングはSDGsへの貢献度で大学を評価する指標で、横浜国立大学は国内でも上位にランクインするケースが多く、客観的な指標としても参考になります!」
■ 有力私立大グループ(多様なプログラムと実践の機会)
⑥ 慶應義塾大学
2030年以降の「Beyond SDGs」まで見据えた独自の取り組みが特徴だ。学生が主体的にSDGsの方針を考える「塾生会議」を設置し、学部・学科を超えた協働で課題を議論・実践する文化が根付いているとされている。学生の主体性と行動力を重視した実践型のSDGs教育が特色だ。
⑦ 早稲田大学
理工学術院・社会科学総合学術院など複数の学術機関が連携し、環境・エネルギー・社会イノベーション・国際協力など幅広いSDGs関連の研究・教育プログラムを展開しているとされている。早稲田大学サステナビリティ推進室が大学全体のSDGs活動を統括しており、研究から学生の課外活動まで多角的に関与できる環境が特徴だとされている。
みおさん(編集部)のコメント 「SDGsに関心がある先輩が慶應と早稲田を比較したとき、どちらも学生主体の活動機会が豊富だけれど、雰囲気や研究の重点が違うのでオープンキャンパスで実際に聞いてみることが大事だと言っていました!」
⑧ 上智大学
カトリックの建学理念のもと、SDGs発足以前から人種・国の分断・差別問題に取り組んできた歴史を持つ。「貧困・環境・教育・倫理」の各分野で人間の尊厳の尊重を掲げた人材育成を行っており、国際性と倫理的視点からSDGsにアプローチする姿勢が特色だとされている。
⑨ 立命館大学
「世界に共通する課題・世界とつながりチャレンジする学園」をテーマに、カーボンマイナスへの挑戦・絶滅危惧種の保護・防災研修など、具体的かつ多様な取り組みを展開している。シームレスで多様性を重視したアプローチが特色で、文理横断での課題解決を実践しているとされている。
⑩ 明治大学
「同心協力・権利自由・独立自治」の建学精神のもと、SDGsの理念に強く賛同し多彩な活動を展開している。LGBTQへのサポート・スポーツを通じたSDGs活動・海外との交流・環境問題への取り組みなど、特にジェンダー平等・人権問題への積極的な取り組みが特色とされている。
⑪ 関西学院大学
「誰一人取り残さない」というSDGsの理念と大学の建学精神の親和性を強調し、「教育・研究・経営」の3領域にSDGsを統合した取り組みを展開しているとされている。創造性豊かな人材育成を通じてSDGsの担い手を育てることを目標に掲げている。
■ 地域密着・特色ある国立大グループ
⑫ 広島大学
アフリカの貧困問題解決・地震研究・植物バイオマス研究・健康講座の一般公開など、研究と社会実装の両輪でSDGsに取り組んでいる。「SDGs人材の育成」を明確に掲げており、次世代のSDGsリーダーを輩出する教育機能が強みとされている。
⑬ 信州大学
SDGs17のゴールのうち「安全な水とトイレを世界中に」への集中した貢献が特徴だ。「信州大学アクア・イノベーション拠点」を設置し、海水・汚染水など多様な水源から安全な水を生み出す革新的な造水・水循環システムの開発に取り組んでいる。一つのゴールに特化した深い専門性が際立つとされている。
はるかさん(編集長)のコメント 「信州大学の水循環研究のように、特定のSDGsゴールに特化した深い取り組みを持つ大学を選んで志望動機に書くと、入試担当者に『この大学でなければならない理由』が明確に伝わりやすくなります!」
⑭ 岡山大学
地域との強いパートナーシップを結んだ「地域密着型SDGs活動」が特色だ。気候変動・エネルギー・農業・生態系・がん・感染症・高齢化・教育など、分野の幅広さと地域に根ざした実践的な取り組みが同時に進んでいるとされている。
■ 国際機関直結の特殊な大学
⑮ 国際連合大学(東京・渋谷)
SDGsを掲げた国連の附属研究・教育機関として、17のゴールすべてに対応する研究分野を持つ唯一の機関だ。世界各地に研究機関を有し、400人以上の研究者が180を超えるプロジェクトに関わっているとされている。日本在住でありながら国連機関で学ぶという非常に特殊な環境が最大の特色で、大学院課程(サステイナビリティ研究修士プログラムなど)を提供しているとされている。
みおさん(編集部)のコメント 「国際連合大学は大学院レベルの機関なのでまず学部卒業後に目指すことになりますが、SDGsを本気でキャリアにしたい人にとっては最終的に目指したい場所として意識しておく価値があります!」
志望動機書にSDGsへの関心を活かす方法
SDGsへの関心を志望動機書に書く際、以下の対照表で自分の文章を点検してほしい。
| NGの書き方 | 問題点 | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| 「SDGsに関心があるから」 | どの大学にも使える汎用文 | 「17のゴールのうち具体的にどれに・なぜ関心があるか」を明示する |
| 「SDGsを学べる環境があるから」 | 大学の取り組みを調べていないことが伝わる | 大学の具体的なプロジェクト名・研究テーマを調べて言及する |
| 「SDGsで社会貢献したい」 | 抽象的すぎて評価不能 | 「誰の・どんな課題を・どんな方法で解決したいか」を3点セットで示す |
けんさん(副編集長)のコメント 「SDGsの17ゴールを全部並べるより、自分が最も関心を持つゴールを1〜2つに絞って深く語る方が志望動機書として説得力があり、面接でも深い議論につながります!」
まとめ:SDGsで大学を選ぶなら「取り組みの特色×自分の関心ゴール」で絞る
本記事で紹介した15校の取り組みの特色を改めて整理する。
| グループ | 大学 | 取り組みの特色 |
|---|---|---|
| 国立・旧帝大 | 東大・京大・東北大・北海道大・横浜国大 | 研究の深さ・スケール・国際発信力 |
| 有力私立大 | 慶應・早稲田・上智・立命館・明治・関学 | 学生主体の実践・多様なプログラム・社会連携 |
| 地域特化国立大 | 広島大・信州大・岡山大 | 地域密着・特定ゴールへの集中・人材育成 |
| 特殊 | 国際連合大学 | 国連直結・国際研究・大学院特化 |
「SDGsを学べる大学」を選ぶ際は、「自分が最も関心を持つSDGsのゴール」を先に決め、そのゴールに特化した取り組みを持つ大学を調べることが最も効果的な絞り込み方だとされている。大学の取り組みページを読み込み、具体的なプロジェクト名・研究者名まで調べたうえで志望動機書を書くことで、「この大学でなければならない理由」が自然と言語化されるはずだ。
本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。記事内の各大学の取り組み情報は公開情報をもとにしており、内容は変更される場合がある。最新情報は各大学の公式サイトで確認することをすすめる。
